(1)弁護士の探し方
最近は、弁護士に相談しようというときにネットで弁護士検索をすることが多いと思いますが、これは大変危険です。ネットで上位に出てくる弁護士や法律事務所はSEO対策をしているものがほとんどだと思いますが、そういった事務所は大量集客を狙っている事務所です。またそういった事務所の中には、弁護士は名目的なお飾りで、実際は非専門的な業者が運営をしているような非弁提携と言われる業者の事務所があります。
弁護士業務は、1件1件が手作り仕事、職人仕事のようなところがあり、大量処理にはなじみません。これを大量処理しようとするとどうしても手抜きになってしまいます。きちんと仕事をしてくれる事務所は大量集客を狙ったりしません。ですので、ネットで上位に出てくる法律事務所に依頼するのは弁護士による第2次被害を蒙るおそれがありますのでご注意ください。
では、どうやって弁護士を探すのか?
全国47都道府県に弁護士会があります。地元の弁護士会で、匿名性の高い詐欺的取引の問題に強い弁護士を紹介してもらってください。そのような問題に強い弁護士が誰かを把握していないと言われた場合は、消費者問題に取り組んでいる弁護士を紹介してもらってください。
(2)弁護士への相談と依頼
多くの法律事務所では,最初の相談については30分当たり5000円(消費税別)としています。ただ,被害者の方の具体的状況に応じて対応していただけます。ネットでは「相談無料」を謳っている事務所が多いですが、集客狙いが見え見えなので、無料なのは有難いのですが慎重に見極める必要があります。
相談したら必ず事件を依頼しなければならないということはありません。勝訴可能性や回収可能性等の見通しについても十分検討し、弁護士費用の点も考慮したうえで、依頼するかどうかを決めればよいのです。
(3)弁護士費用について
法律事務所はそれぞれ弁護士報酬規程を置いています。多くの法律事務所は「旧弁護士会報酬規程」と同内容の規程となっています。一般的な法律事務所の弁護士費用について、以下に説明します。
① 弁護士に対する費用として、着手金・報酬金・手数料・日当・実費があります。以下、それぞれについて説明します。
② 着手金は、事件処理の結果に「成功・不成功」があるような事件につき、事件の依頼に際して、事件処理を進める対価として必要な費用です。
着手金は、事件依頼時に支払い、結果の良否にかかわらず返還されないのが原則となっています。
③ 報酬金は、事件等が終了したとき、成功の程度に応じて、処理結果の対価として支払うものです。
④ 手数料は、依頼案件が、原則として一回程度の手続又は委任事務処理で終了するような法律事務の処理の対価です。回収可能性の観点から訴訟提起前に相手の財産状態を調査するなどの場合に、とりあえず調査手数料を支払って調査依頼することがあります。
⑤ 日当は、依頼案件に関して、遠方へ出張しなければならない場合に必要となる費用です。
⑥ 実費は、依頼案件の処理に要する収入印紙代・郵便切手代・謄写料・交通通信費・宿泊料等、事務処理上必要となる費用で、これらは依頼者の側が負担することになっています。
実費については、依頼時に概算額で預けるか、必要なときにその都度支払うかについて、委任契約で定めることになります。
⑦ 着手金・報酬金・手数料・日当については、10%の消費税が別途加算されます。
【参考】旧弁護士会報酬基準
| 経 済 的 利 益 | 標 準 着 手 金 | 標 準 報 酬 金 |
| 300万円以下 | 8% | 16% |
| 300万円超3000万円以下 | 5% | 10% |
| 3000万円超3億円以下 | 3% | 6% |
| 3億円超 | 2% | 4% |
集団訴訟の場合には、着手金が減額されたり、定額(例えば5万円程度など)で定められることが多いです。
(4)着手金の支払いが困難なとき
詐欺被害に遭って、資産を根こそぎ奪われてしまった場合には、弁護士に支払う着手金の捻出が困難なことがあります。その場合には、着手金の支払方法について遠慮せずに弁護士に相談してください。
弁護士によっては、依頼時には着手金の一部だけを支払って、事件終了後に着手金の残金を支払うといった扱いをしていただける方もあります。また、分割で支払うことも考えられます。さらに、法テラスを利用することも考えられます。依頼する弁護士とよくご相談ください。
(5)備考
懲戒処分を受けている弁護士は、詐欺団体に取り込まれているケースが多いので、弁護士を探す段階でフィルタリングすることが重要です。
■弁護士自治を考える会
■弁護士懲戒処分検索センター
等のサイトなどを活用することが適当です。